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昔好きだった人と似た人を好きになる。柴崎友香さんの「寝ても覚めても」 [娯楽]

晴れて芥川賞作家となった柴崎友香さん。
自然な文体で、読み手に
「特別ではないが、頭にイメージがわきやすい。」という
彼女の作品。

そんな彼女の作品の一つである
「寝ても覚めても」という作品。
一体どんなお話なのでしょうか?

yjimage.jpg

主人公の朝子は、麦(ばく)に一目惚れをして付き合う。
彼女はカメラが趣味だったが、麦は写真に撮られることを忌み嫌っていた。
ある日、彼は上海に行くと言ったきり消えてしまう。

月日は流れ、舞台は大阪から東京へと移る。
未だに麦を忘れることができない朝子の目の前に現れた亮平。
彼は、顔が麦にそっくりだった。
声も話し方も全く違うけれども、朝子にとって、亮平は麦だった。
最初は避けていたはずなのに、二人は恋に落ちる。


亮平は素敵な男性だった。
こうやって平穏な日々が続くのかと思っていたが、麦はテレビを通して朝子の前にまた現れる。
そう、麦はいつの間にか俳優になっていた。朝子の心は、揺れる。

http://bookjapan.jp/search/review/201011/nomura_satie/20101119.html
より引用)


普通の恋愛小説だったら、


ふたりのなれ初めはこんなのでーとか、
これだけ好きあってて…

とか、そういったところに注力されているんですけど、
この作品はそういう描写は一切ありません。

ただ主人公である朝子の時間が、
ゆーっくり、ゆーっくり流れてます。


もしかしたら、だらだら時間軸だけ書いているように
思う人がいるかもしれませんが、
ところがどっこいこれがミソなんですよね…。



いつまでも忘れられない男性がいる場合、
素敵な人や、いいな…と思う男性がいたとしても
やっぱり頭のどっかでそれを忘れられなくて、
時間が止まったように感じると思うんですよね。


普通だったら特別に感じる何かが起こったとしても、
自分だけは昔に縛られて…


そんな女性の心を絶妙に表していると思います。



芥川賞を受賞した「春の庭」もよいですが、
「寝ても覚めても」も面白いですよ!



柴崎友香さんのプロフィール
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大阪府大阪市出身。
大阪府立市岡高等学校、大阪府立大学総合科学部国際文化コース卒業。
高校時代から小説を書き始める。

大学卒業後は4年ほど機械メーカーでOLとして勤めた。
1998年、「トーキング・アバウト・ミー」で第35回文藝賞の最終候補になる(受賞者は鹿島田真希)。
1999年、短編「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」が
『文藝別冊 J文学ブック・チャートBEST200』に掲載されて作家デビューする。

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タグ:柴崎友香
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